イケテナイ主人公が、生まれ変わるためにダサいヒーローコスチュームを着て大暴れ。
あ、なんかKick Assみたーい。と思うと全っ然違って面食らう。
ヒーローの行動自体は、町の小悪党を退治していくという感じなんだけど、その暴力の描写が、レンチで人の顔をぶん殴って鮮血が吹き出したりと、「え、そこまで・・・」っていう。
でも観ているうちに気づいたのだが、主人公がはたらいている暴力行為は、他の映画のヒーローも普通にやってきているようなもので、ただヤラれた側のヤラれっぷりをエラくリアルに見せているために、観客はちょっと引くっていうことだった。
他の映画では、血が出なかったりちゃんと見せないようなところも、ちゃんと額が割れるし、両足がぐしゃって折れたりする。ヒーローがやったこととして。
これは、作り手が明らかに意図的に観客を引かせていると思う。
「どうだ。これは正義なんだぜ。悪いやつは何をされてもいいんだろ。」
正義ってなんだろう。この馬鹿馬鹿しいルックの映画で、結構マジメに考えこんでしまった。
最後になったが、本作のエレン・ペイジは今まで見たこと無いくらいにぶっ飛んでる。
上で書いたような、「正義とは」というところに大きく寄与していると思った。素晴らしい。
ケビン・ベーコンは悪役やらせたら言うまでもなく最高。
(2012年鑑賞時の殴り書き)