スローモーション男

スーパー!のスローモーション男のレビュー・感想・評価

スーパー!(2010年製作の映画)
5.0
 バカ映画かと思ったら凄く切なくて苦しい映画でした。後に「ガーディアンズ オブ ギャラクシー」を作るジェームズガン監督の作品。

「キックアス」とよく比較されますがこちらのほうが現実味がありスーパーヒーローに本当になろうとしたら殺人者になってしまうことを痛烈に見せていく。

 主人公は妻を奪った麻薬組織のボスに復讐するためお手製のコスチュームで町に繰り出し悪を撲滅しようとする。
しかし、スパナで人をぶん殴る行為は犯罪でニュースでも悪い印象で報道される。

特に後半は「タクシードライバー」のような展開になっていきまったくスカッとしない最終決戦を迎えてしまう。



最後、麻薬組織を皆殺しにして彼女を救ったが彼はまた捨てられてしまった。新しい幸せな生活を見ながらただ見守るだけの主人公に涙した。つらい!

本当に悪いのは誰なのか?そして自分を愛してくれる人はいるのだろうか?
でも彼女を救った主人公は報われると信じている。神様は残酷ではないから。
とても素晴らしい作品でした。ジェームズガン監督の力量は素晴らしいです。