イタリアの巨匠 ナンニ・モレッティ監督作品
息子の事故死に直面し、悲しみのどん底から再生へ向かう家族の姿を静かに描く
悲しみを抱えた家族の映画だけど、パルムドールらしからぬ温かさに包まれ、家族の絆を感じられる前向きで素敵な作品だった
静かながらに緻密で丁寧な演出が冴え渡り、最愛の息子を失った空虚な人間模様が苦しくもリアルに描かれている
カウンセラーの主人公へ訪れる個性豊かな患者達も比較的コミカルに描かれているので、クスッと笑える描写も挟まれながら、僅かに見える再生の兆しがじわじわと胸に込み上げてくる
変な押し付けがましさもないので安易なお涙頂戴でもなければ、淡々としていながら自然にそっと寄り添ってくれるような心地良さすらある
無理に盛り上げ要素を入れ込む訳でもなく、抑制の効いた柔らかい展開、そして優しいBGMや音楽がめちゃくちゃ沁みる…
2000年以降のパルムドール受賞作の中では割と異色の作風だと思いましたが、これはこれで非常に素晴らしかったです👏🏻👏🏻👏🏻
〈 Rotten Tomatoes 🍅85% 🍿81% 〉
〈 IMDb 7.3 / Metascore 73 / Letterboxd 3.7 〉
2021 自宅鑑賞 No.158 GEO