らんらん

鼠小僧次郎吉のらんらんのレビュー・感想・評価

鼠小僧次郎吉(1965年製作の映画)
4.0
お馴染みの義賊鼠小僧が登場する物語、戦前から幾度もリメイクされている大仏次郎原作の映画化

【あらすじ】
暴利を貪る商人や大名から金を奪い、貧乏な人々に分け与える義賊鼠小僧(林与一)が世間を騒がせるなか
そのピンチを救った浪人(林与一、二役)もお尋ね者になります

鼠小僧がいくら貧乏人にお金をばらまいても貧乏人は減らない
浪人がいくら悪人を斬っても悪人はなくならない

それでどうなる?何も変わりはしない
一部の人々に称えられたとしても結局は犯罪者、追われる身
自己満足にすぎないのか、そんなジレンマを抱える2人の物語

【感想】
もっと娯楽作風かと思ったらすっごいシリアスな時代劇、なんか劇画チックなハードボイルド

主演の林与一、名前だけは知ってたけどこんな感じなのか
調べてみると当時23歳だって!それでこの雰囲気出せるものなのかってくらい落ち着いていて、虚無的で、渋い

鼠小僧と浪人の二役してるわけなんだけど、劇中でそっくりだとか似ているなんて言われることもなく、実は双子とか出生の秘密があるわけでもなく、二役定番の入れ替わるなんてこともなく、、、なぜわざわざ二役なんだろう?
過去の映画化の長谷川一夫、大河内伝次郎も二役以上してるみたいなんだけど、それにならったのかな?
別に二役にする必要もない気がするんだけど、長谷川一夫や大河内伝次郎なら納得感もあったり
つまりスターの待遇よね?ってことは林与一はその待遇に値する、あるいはその期待をされていたってことなのかしら
映画界での活躍(出演十数本のみ)があまりないみたいなのでいまいちわからないのが残念
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