梅田

大樹のうたの梅田のレビュー・感想・評価

大樹のうた(1958年製作の映画)
4.2
サタジット・レイ初期三部作、完結編。天涯孤独となった青年オプーの物語の焦点が家族から恋へと移るのは必然だけど、参列した結婚式で花婿が発狂したから代わりにその場で結婚させられるという凄まじい展開には衝撃。笑
この映画における喪失が前2作と違う意味を持つのは、それまで何も持たなかったオプーが初めて「得たものを失う」という体験をするからだろう。もう一度新婚の二人のシーンを観返したらきっと泣いてしまうと思う。
そして物語はやはり縦軸の関係に戻る。クライマックスの親子の対面は本当に……。「友達」という言葉に込められている、ここから全て始まるのだという希望、ハッピーエンドだった。良かった。
梅田

梅田