daiyuuki

あずみのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

あずみ(2003年製作の映画)
4.3
戦乱の世、母を失い孤児となった少女・あずみ(上戸彩)。
戦を起こそうとする輩を事前に殲滅するための刺客を養成するよう徳川家康の側近・天海(佐藤慶)の密命を受けた月斎(原田芳雄)の下、剣の達人へと成長した彼女と9人の仲間に、ある日、旧豊臣恩顧の有力大名・浅野長政(伊武雅刀)、加藤清正(竹中直人)、真田昌幸の暗殺使命が下った。
そして、月斎から与えられた「刺客として非情な心を植え付けるため、仲間と殺し合え」という最後の試練を乗り越えた、
うきは(成宮寛貴)、ひゅうが(小橋賢児)、あまぎ(金子貴俊)、ながら(石垣佑馬)と共に外界へと旅立ったあずみは、首尾良く長政暗殺に成功。
だが、次なる標的・清正襲撃に失敗した彼らに、清正の側近・勘兵衛(北村一輝)が次々と攻撃を仕掛けてきた。
そんな中、友と殺し合い、憎くもない敵を斬り、罪もない人たちを見殺しにしなければならない自らの過酷な宿命に疑問を抱いたことで月斎に見放されたあずみは、旅の途中で知り合った旅芸人のやえ(岡本綾)と行動を共にするが、やがて刺客としての血を目覚めさせると、清正の潜伏する蒲生へと乗り込んで行くのだった。
月斎を人質に待ち受ける、狂気の剣士・最上美女丸(オダギリジョー)との壮絶な戦い。
美女丸を倒し、清正暗殺に成功したあずみは、生き残ったながらとふたり、真田昌幸暗殺へと向かうのだった…。
小山ゆうの大ヒットコミックを映画化。
使命のために友を斬り、苦しむ人を見殺しにし、憎くもない相手を斬らなければならない刺客の宿命に苦悩しながら、人として罪のない人や仲間や愛する人を守るために刃を振るうあずみの成長と心の旅を丁寧に描きつつ、あずみたちと野盗や侍や忍者とのソードアクションや榊英雄演じる長戸VS飛猿の忍者バトルではワイヤーワークやアクロバティックな体技を組み合わせた壮絶な殺陣の連打、特にクライマックスのゴーストタウンと化した宿場街に月斎を助けにあずみが乗り込む大殺陣では立ちはだかる野武士や侍を疾走し飛び回りながらぶった斬りまくる長回しでの豪快なチャンバラをぶちかまし、「単なる可愛い女優を主役に据えた無難な作品は作らない。豪快なチャンバラエンターテイメントを作る」という北村龍平監督の気合いが漲った痛快で豪快なチャンバラエンターテイメント映画。
遠藤憲一や坂口拓が怪演する佐敷三兄弟やオダギリジョーがキレッキレの怪演を見せる美女丸など、クセのある悪役も楽しい。
daiyuuki

daiyuuki