猫腹

モホークの太鼓の猫腹のレビュー・感想・評価

モホークの太鼓(1939年製作の映画)
3.0
単なる家族物の映画かと最初は漫然と観ていたんだけど、当時の生活ぶりが丁寧に描かれていて意外と楽しく観れました。
南北戦争以前、特に独立戦争以前は独立13邦の北部、中部、南部はそれぞれ違った文化が育まれていて、女性の畑仕事のシーンや(北部南部では女性は畑仕事はしない)、ラナが自ら持参した食器が納まった食器棚の前で談笑するシーンなど(これも北部などでは女性が資産を持つ事はありませんでした)、比較的女性の地位が高くリベラルな気風の中部の特徴が劇中で表現されていてとても面白い。
他にも独立戦争の原因をさらりと台詞に入れたり、英国司令官コーンウォリスの名前や、最後に流れる国歌がまだ「星条旗」でなかったりと、この時代の歴史を知ってると尚楽しく観れるかなと思いました。

蛇足ですが
モホーク渓谷に向かう時に牛を連れて行ったけど、あれは馬では無く牛に鋤を引かせる事を好んだドイツ系移民の影響なんだろうか?
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