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戦略空軍命令のmhのレビュー・感想・評価

戦略空軍命令(1955年製作の映画)
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ACC(航空戦闘軍団)の前身、SAC(戦略航空軍団)のPR映画。
爆撃機の内部やクルーの仕事ぶり、最新鋭機の紹介。空中給油の様子などおがめる。空中給油って1955年でもうやってたのか。フルトン回収システムが開発されたのが1950年代初期っていうのにも並ぶ驚き。
この映画の公開はベトナム戦争(1955.11-1975.04)がはじまる直前の1955年3月。そのせいか戦闘シーンがないんだけど、この映画で紹介された爆撃機B-36とB-47が、これからベトナムの大地に影を落とすことになると思うとけっこうこわい。
カージナルスの正三塁手で高年棒なのに、必要な人材とSACからスカウトがきたらさっさと転職してしまうというチート主人公をジェームススチュワート(当時47歳)が演じてる。このあたりは設定がハイワロなくせに妙なリアリティがあって面白い。ウディ・アレンの映画の中で当然のようにモテる主人公のウディ・アレンみたいな感じ。
邦題が似ている「決戦攻撃命令」とおなじく、軍務につく旦那にストレスをためて夫婦の仲が悪くなる展開がはいってて、そこはあんま楽しくない。追い詰められた奥さんがモンスタークレーマーみたいになる。
物語に夫婦仲を組み込んだ戦争ものの理想は「東京上空三十秒」だなぁとそんなよけいなことを思いながら見た。
余計なことを考えているときは、あんまり気が乗ってないときだ。
TSUTAYAの良品発掘ブランドに並んでたので面白いんだろうと思ってたのにそうでもなくて意外だった。
Amazonレビューは激高でびっくり。戦争ものというよりも、航空機ものとしてみるべき作品だったみたい。
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