「①子ども」の問題提起を、「②大人」が真剣に探求し、子どもの考えを少しだけ肯定する「③老人」となっていく営みが哲学だとしたら、「④おじさん」とはいったいなんだろうか。こうやって良き「②大人」たちとの交わりの中で、少しずつ自分も次世代の「②大人」になっていく「①子ども」たちとは違う仕方で、「②大人」とは別の在り方をする「②'大人」になることを選んだ特殊な大人が、「④おじさん」に見える。「④おじさん」は「②大人」にうんざりした「①子ども」にとっては、自分を外へと連れ出してくれる憧れの存在であるが、しかし「④おじさん」は優しいので、「①子ども」に「自分のようになりなさい」とは決して言わないだろう。
