【ワルキューレの騎行】が流れ、南極の白い大地がパーンする。斜め45度。下から男たちが映し出される。 このシーン好きです。
1997年、南極ドームふじ基地。
ここで働く8人の男たち。閉塞し、殺伐とした生活に潤いを与えるのが、南極料理人【西村】の作る料理たち。
毎日がインスタ映えの料理、それがテーブルを、所狭しと彩る。
本さん【奥さんは、ここへ来ること、賛成だった? うちは毎回大揉めでよ。これ以上子供をほったらかしにするようだったら、覚悟があるんだってさ。やりたい仕事が、たまたま ここでしか出来ないだけなんだけどなぁ】
夜中にラーメン食うやつ。サボるやつ。
【エッビ フッライ! エッビ フッライ】
伊勢海老の 極太エビフライには笑った。
西村【髪を切り、髭を剃ると目の前にいるのは、ただのオジさん。当たり前のように水が使えて、当たり前のように外へ出かけたりすると、わからなくなっていく。はたして、自分は本当に南極へ行ったのだろうか】
割烹着を着た西村。朝の食卓を囲み、新聞を広げるやつ、納豆をかけ混ぜるやつ。
それは 南極(ここ)で暮らす8人の、家族の物語