南極の基地に料理人として赴任した主人公。彼と彼の作った料理を中心に観測隊員8人の人間模様を描いたほのぼのドラマ。
ペンギンもアザラシもウイルスも何もない南極のドームふじ基地。普段なかなか目にすることのない、そこで働く人々にスポットを当てた作品です。
この物語の大きなキーとなるのが主人公の西村が作る料理。これが完全に閉鎖的な空間で1年半もの期間を過ごす隊員たちにとって、最高の癒しとなります。
その料理もおにぎりや豚汁、ぶりの照り焼きのような庶民的なものから、ステーキに伊勢海老のフライ、カニ料理といった豪華なものまで幅広く。全てがかなり美味しそうなので、見てるだけでマジでお腹が空きました。笑
特に終盤のラーメンなんか本当に美味そうで、思わず食べながら鑑賞したくなるほどでしたね!
全編ほぼ男たち8人だけの絵面があまりよろしくない感じではありますが、1人1人が個性豊かだし、日常生活のやり取りだけで、2時間しっかり見せてくれるのは流石の仕上がりでしょう。やはり沖田修一監督の手腕は間違いない。
最後の帰国のシーンは、どこか寂しさを感じさせてくれるし、それぞれの家族との再会の場面も不覚にも泣きそうになるほど感動的。色んな魅力が詰まった作品ですが、鑑賞時は下手に食べ物をそばに置きすぎないように!笑