アキラナウェイ

アバウト・シュミットのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

アバウト・シュミット(2002年製作の映画)
3.6
なんで観たかって?
ハゲ散らかしたジャック・ニコルソンの真顔ジャケットに惹かれたから。

保険会社を定年退職したウォーレン・シュミット(ジャック・ニコルソン)は、退職後の生活に馴染めず、自分の事を無価値に感じる日々を送っていた。そんな折、突然妻が急死してしまい、かつ自分の親友と妻が不倫関係にあった事を知ってしまう—— 。

定年後の第二の人生。

何て惨めなんだろう。
何て孤独なんだろう。

だって、彼が思いの丈を語れるのが、アフリカの孤児を支援するプログラムを通じて養父となった、6歳の少年ンドゥグに宛てて書く手紙だけっていうのが何とも切ない。

いや、ウォーレンには娘がいる。

大型のトレーラーハウスで一人娘ジーニーの結婚式の手伝いにデンバーに行く事にしたウォーレン。しかし、娘に何かと邪険にされる彼の姿がまた辛い。

しかも、娘の結婚相手とその家族とどうも相性が合わない。

娘の婚約者の髪型よ。
禿げているのに後ろ髪はロン毛。
僕も無理なタイプ。

婚約者の母親役にキャシー・ベイツ。

キャシー・ベイツ(まっ裸)とジャック・ニコルソン(水着着衣)の混浴シーンあり。

キャシー・ベイツのおっぱい。
とろけたアイスみたい。
えっと、誰向けのサービスショットですか?

1時間30分は、ひたすら空回る痛々しいウォーレンの姿をただ見せられるだけ。

自分をあまり有能だと思わない方が良い。
自分は無力な落伍者だと認めたウォーレンは、憑き物が取れたみたいに晴れやかになっていく。

心を交わせたのが遠く離れて暮らす6歳の少年ンドゥグだけという事実。悲しいけど、1人もいないよりはいい。

無力感や怒りや苛立ちや不満でいっぱいだったウォーレンはやがて平穏なひと時を迎え、その心に一筋の光が差すラストにほっこり。

ジャック・ニコルソンの演技と、サイドからぐいっと真横に持って来たバーコードタイプの髪型(冠婚葬祭用)が見所。