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アバウト・シュミットのXXXXXのレビュー・感想・評価

アバウト・シュミット(2002年製作の映画)
4.6
人間はいつだって愛おしい。ジャック・ニコルソンのペーソスあふれるヒューマンコメディ!アレクサンダー・ペイン監督。

長年勤めた保険会社を定年退職したシュミット。長年連れ添った妻とキャンピングカーで旅に出ようとした束の間、妻は突然死してしまう。人生にぽっかりとした穴が空いたシュミット。疎遠だった娘が結婚すると言うことで、彼女に会いに行くことに。

ニコルソンは、とにかく頑固で昭和な頑固親父です。退職したにも関わらず、後輩をわざわざ再教育しようとして、相手にされなかったり、妻は彼の友人と不倫をしていたりと、かなりのシケたジジイ。

そんな彼が、デンバーに旅に出ます。娘の旦那は、いい歳してロン毛を縛ったロクデナシタイプの男。夫の両親も一癖も二癖もある家庭。姑が強烈なとにかくパワフルBBA(キャシー・ベイツ)で、ニコルソンに混浴を迫り、何故かお風呂に一緒に入ります。(キャシー・ベイツの強烈なオールヌード!)

強烈な副作用がある頭痛薬を渡してきて、ニコルソンがオーバードーズみたいになったりと、おまけに道中で知り合った人妻に迫ったり(もちろん拒絶される!)と、かなりシェケナなエピソードもあります!情け無い程トホホな旅です。

しかし、ニコルソンは今まで歩んできた人生を振り返ります。今まで歩んできた人生も取りに足らぬもの。ニコルソンは、自らのダメっぷりと向き合い認める事で、ようやく人間として、成長していきます。
アフリカの少年ンドゥグの里親になり、彼と文通をすることで、自らの優しさに気づきます。
競争社会の中で、自らを責めるのでは無く、全て受け入れること。何でも自己責任の一言で片付けられる現代ですが、自分自身の全てを認めて、自らを愛するからこそ、自己変容の一歩なのかなと思いました。
世界の全てが愛おしくなる作品です。

ジャック・ニコルソンの映画では、かなり異色な心温まる作品です。ラストは思わず涙が...。当時劇場にて鑑賞しましたが、クセが強い彼の作品の中でも取り分け見やすく、万人にオススメできる作品です!
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