たけちゃん

初恋のきた道のたけちゃんのレビュー・感想・評価

初恋のきた道(1999年製作の映画)
4.5
その道は、初恋のきた道


チャン・イーモウ監督 1999年製作
主演チャン・ツィイー


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
あ~、この日、大好き~\(^o^)/

本日、10月30日はなんと「初恋の日」
なんでも1896年に島崎藤村が雑誌「文学界」に「こひぐさ」の一遍としてこの詩を発表したことに由来するそうです。
「まだあげそめし前髪の~」の有名な詩ですね。
この日には「初恋はがき大賞」が行われたりしています。僕もなにかで、その初恋はがき見たなぁ。なんか、素敵だった記憶があります( ˘ ˘ )ウンウン


そんな「初恋の日」に観る映画と言われたら、これしかないのでは?
チャン・イーモウ監督作の「初恋のきた道」。
僕が初めてチャン・ツィイーに出会った作品でもあります。また、先の藤村の「初恋」の詩のイメージにも近いですよね!
はぁ~、泣いてしまった(๑⃙⃘°̧̧̧ㅿ°̧̧̧๑⃙⃘)ブワッ
この映画、本当に大好きです( •̀ω•́ )و✧


初めて観た時は、ジャッキー以外に中国映画ってほとんど観たことなかったから、ちょっと冒険だったんだけど、もう、その素朴な世界観が素晴らしくて、日本が失ってしまった原風景を観せられたような気がして、引き込まれました!

これだけ一途に人を愛せたら、それは本当に幸せ
こんな幸せな人生の終え方をしたい
昔、観た時は考えもしなかった
今回はそんなことを感じて観てました



父が亡くなり里帰りする若者
父は田舎の村の教員をしていた
残された母は学校の前から動かない
そして、父のために機織りを始める
夫の亡骸を担いで家まで運ぶために……


オープニングはモノクロ
それは色のない母の心を表すのか
そして、過去の回想へ
そこは見事に彩られた世界


母の着る服の赤
秋の自然の黄色
本当に色遣いが鮮やか
そして、射し込む光の輝き
父と母の出会いの美しさが
これ以上ない程に演出される

僕らも昔のことを思い出すと
こんなに鮮やかに色付いているのかな?
でも、胸に秘めた甘酸っぱい記憶は
確かに輝いている……


この映画のチャン・ツィイーは本当に可愛い
綺麗なドレスを着るわけでも
美しく化粧し、髪を飾るわけでもない
ただ、自然にあるのが美しい

そして
亡き夫と共にその道を辿る
老いた母も美しかったのです
村人、教え子たちの心も同様に


「初恋の日」にぴったり!
本当に美しい映画でした(^-^)