chi

みなさん、さようならのchiのレビュー・感想・評価

みなさん、さようなら(2012年製作の映画)
4.0
団地。コメディ色が強いが意外にも様々な社会問題が散りばめられていた。良作。
引きこもり、トラウマ、少年犯罪、LGBT、地方都市の衰退、外国人労働者、いじめ、DVなどなど。

こういう一人の人生を長いスパンで見ていく映画が好きだ。中1から演じられるの濱田岳しかいないでしょ。
小学校で同じ学年だった同級生全員が同じ団地に住んでいたのに、20年間で一人に。自分だけがとりのこされるその物悲しさ。外の世界に羽ばたいて行って自分の知っている姿とは違っていく同級生たち。外の世界に生きる私たちでもその時の気持ちがわかる気がする。

主人公が団地の外に出るとしたらそこだろうなと思ったら予想通りだった。今まで一度も医者に罹ったことはなかったのだろうか。それはすごい。

ベランダ越しに会話をし、性の目覚めも共にした幼馴染・波瑠もマドンナ・倉科カナも最後の一人になるまで一緒だった永山絢斗も良かった。田中圭も怖くてなかなかハマっていた。
chi

chi