sminov1987

ストーカーのsminov1987のレビュー・感想・評価

ストーカー(1979年製作の映画)
5.0
目に見えない力への強烈な畏怖と信仰心で森や廃墟を進む様子、芸術家と科学者の対立など、やはりかなり事故後のチェルノブイリとシンクロした。

それにしてもチェルノブイリ事故の7年前の映画なんて驚き。
ニガヨモギに続きこれもだいぶ預言的だ。
聖書や優れた芸術作品は普遍性を持つから、世界で様々なことが起こる度に預言だったと語られるんだろう。
1979年に同じソ連から生まれた作品。既にソ連でバリバリ原発を推進していた頃。想像力豊かな作家たちが原子力と神を繋げた未来を描いたのかもしれない。原作「路傍のピクニック」に答えが書いてあるかもしれないから読んでみようと思う。

《立入禁止区域=ゾーン》のような誰もいない誰も入れない空洞空間に神を感じたり希望や畏怖を抱くという点が、日本の天皇の森とも重なった。
人類には誰もが入れず触れず侵せない空洞空間が必要なのかもしれない。
誰もが平等に信じることができ、また畏れることができる、未知の領域。
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