Yoko

トウキョウソナタのYokoのレビュー・感想・評価

トウキョウソナタ(2008年製作の映画)
4.0
 東京の一軒家に住む父、母、男子二人の四人家族。
それぞれ身内には話せない秘密を抱えている彼らの崩壊から再生(?)を描く物語。

 家族間が衝突に至るまでのプロセスの描き方が丁寧。
欺瞞、羨望、不満だけでなく、母親の無償の愛までもが入り混じった崩壊の様子は見放せない。
 今作は、母親を演じる小泉今日子がとにかく素晴らしい。
特に、バスの中から敬礼する息子を見つめる表情の意味深さは最早恐ろしい。
あの数秒のショットは本当に震え上がってしまった。
キョンキョン凄い!
 
 機微で繋がりあう家族とは対照的ともいえる役所広司はウルトラCの扱いで今作の評価に迷いが生じたが、全体として綺麗にまとめ上げた印象。
仕舞いに”ある人物”が泣いてくれたことで、安堵感を以て今作を締めることが出来た。
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