Yui

ペイ・フォワード 可能の王国のYuiのレビュー・感想・評価

4.0
"名作"と言われている映画はやっぱり観るべきだなとまたもや思わされた作品。観よう観ようと思って今までいたけど観てよかった。

"ペイフォワード"の意味が分からず観たけど
"Pay it forward"で人に恩を渡すお話だった。

アル中の母と家から出ていったDVの父を持つ、中学1年生の少年が、社会科の授業「自分の手で世界を良くする為に出来ることは?」の課題で、自分が受けた善意や恩をもらった相手にではなく、別の3人に渡す、その3人はまた別の3人にというもの。そうすれば世界に幸せの連鎖が起きて、少しクソじゃなくなると。

中学生という小さな世界の中で、自分に出来る最大限の善を人に送ろうとするトレバーにめちゃめちゃ心打たれます。たくさん考えて、失敗して、悩んで、本当に純粋で。
3人というのがまた良くて、1人だと少ないし、5人だったらちょっと大変過ぎるけど、3人なら自分にも出来るかもと思うし、今すぐ誰かに優しくしたいし、ありがとうと言いたいあったかい気持ちにさせられた!

内容も然る事ながら、トレバー役のハーレイ君がめちゃめちゃ可愛い!本当に可愛い!一生観てられるってくらい、彼のコロコロ変わる表情に癒される!ほんと天才子役…。

終盤でトレバーが語りかけるシーンは、大人だからこそ彼の真っ直ぐさに考えさせられる言葉だった。
慣れきった日々を変えるのは難しく、みんな臆病で、だからこそ勇気を出して行動に移す事でそれが人から人へ繋がって行く、諦めたら負けなんだ。

私の中で心に残る1本になりそう。
忘れないと思うし、また観たい。

なんて言ったらいいか言葉が出ないラスト。
キリスト教になぞらえていると考えれば納得は出来るのだけど…。評価4.0超えててもいい作品かなと思うけど、全てはラストの描き方でそれはそれでまた納得です。観れば分かる。
納得はしたという意味で私は4.0。
どちらにせよ、あっという間に引き込まれるストーリーでした。

実話ではないけれど、原作者の体験が基になっていて、治安の悪い地域で車がエンストしてしまった所に2人の男が近付いて来て「襲われる!」と思ったら、親切に車を修理してくれたのだそう。そこからこの善意を他人に渡すというアイディアが生まれたらしい。


デス妻ブリーの息子のアンドリューも子役で出てた。全然顔変わんないのね。可愛かった!
Yui

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