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ペイ・フォワード 可能の王国のanguishのレビュー・感想・評価

3.2
◎新しく赴任してきた教師ユージーン・シモネット(ケヴィン・スペイシー)は一年間の課題として「もし自分の手で世界を変えたいと思ったら何をする?」と11歳の生徒達に問いかける、トレヴァー・マッキニー(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は次へ渡す=ペイ・フォワード(恩送り)を実践する、自分が受けた善意を別の3人に渡すものだった。

今まで抜けていた席が埋まる事でトレバーは母を守る任から解放され背伸びをしなくて、文字通りソファーに全身全霊を預ける事が出来る、本当の彼の性格なんだ、子供に無理をさせちゃダメだよって、アルコール依存症の母を支えたい一身で彼は大人に成らざるを得なかったと訴えかけてくる、その母も連鎖を断ち切れず苦しんでいた。

とても惜しい、時間の制約のためシモネットとアーリーン(ヘレン・ハント)の関係が浅く見えてしまう、トレバーばかりを気にしていたのでユージーンの告白には胸が苦しかった。この終わり方はダメだと思う、せめて自然な不可抗力にして欲しかった、テーマ的にも誰かが悪く終わって欲しくなかったな。

20200930
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