このレビューはネタバレを含みます
一見普通のファム・ファタールものかと思うとそうではない、奇妙なラブ・ロマンス。イルディコー・エニェディの前作『心と体と』に比べるとだいぶクラシックな趣だけれど。映像がとても美しく、ヨーロッパの街並みや>>続きを読む
子供の頃は、みんな自分自身のアイデンティティというものが曖昧であった。成長して世間の目や社会の規範を内面化するようになると、無理にでも何とかそれを統合しようと努め、その代わりに社会的な"ペルソナ"を発>>続きを読む
「どうしようもない荒くれ者たちがカリスマ的なリーダーによって鍛え上げられ、大きな目標に向かって一つにまとまっていく」という今では珍しくなくなったプロットの先駆的な作品。『ロンゲスト・ヤード』も大まかな>>続きを読む
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アキ・カウリスマキの映画の登場人物は大抵みんな厳しい状況にあり、本作の主人公(イリス)の境遇は決して特別ではない。セリフも極めて少なく、例に漏れずドライなタッチ。にも関わらず、いくつかの部分で自分自身>>続きを読む
とにかく面白かった。40分弱にわたる試合のシーンなんて『THE FIRST SLAM DUNK』のような興奮がある。他のスポーツでも十分成り立つような話だが、アメフト特有の肉体的なコンタクトの激しさが>>続きを読む
幻想的で時に前衛的なビジュアルと、映画としての基礎的・古典的な強度の高さが両立しているところがデヴィッド・ロウリーらしい。シンボルが意味深長に頻出する映像詩のような映像はとっつき難さもあるが、自然vs>>続きを読む