踊る猫

座頭市の踊る猫のレビュー・感想・評価

座頭市(2003年製作の映画)
4.3
個人的事情により『血と骨』(2004)を観た後にこの映画を観たのだけれど、『血と骨』のビートたけし氏が「ホット」な存在であるのに比べてこの映画では北野武作品らしく寡黙で、余計な台詞はひと言も喋らない「クール」な存在だ。 2000 年代の北野武映画を実は観ていないので何とも言えないのだけれど、相変わらず血生臭いところはあるのだけれどそれと同時にユーモアのセンスも遺憾なく発揮されていると思う。市の瞼に目を描いてみたり、ガダルカナル・タカ氏が事情により自分の顔面に化粧を施したりといったシーンでは劇場でも笑いが起こったのではないか。それだけ北野監督に余裕が出て来たのかもしれない、と書けば失礼か。グイグイ引き込まれてしまった。音楽も良いと思う。ラストのダンス・シーンが圧巻。
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