atsushi

タクシードライバーのatsushiのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
3.6
2019/07/01 1回目
【2019年109本目】
みんな大好きヴィジランテもの?
妄想に取り憑かれた男の暴走。
大好きな「スーパー!」を彷彿とさせる、主人公と世界との交わらなさというか、屈折というかなんというか。ロバートデニーロのあの笑顔が怖い。

ロン毛でも、筋肉でわかるハーヴェイカイテル。

2019/12/01 2回目
アメリカンニューシネマの代表作のひとつ。
前回はそういう観点で観ていなかったので、リベンジ。

現代に生きる私から見れば、主人公はイカれた男と捉えるのが簡単です。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
当時のアメリカの現状を考慮すれば180度見方は変わってきます。
ベトナム戦争をはじめ、政府の対応に鬱屈とするアメリカ市民にとっては彼こそが救世主だったのではないかとさえ思ってしまいます。
とは言え、あんな恐ろしい事件を起こした彼が、最終的に世間に認められてしまうのはゾッとしますし、スコセッシはそういうのを描く人なので、そう捉えるのが普通ですかね。

前半のベツィとの一件で、トラヴィスが普通の人とは違うことが示されているため、その後の何気ない会話や行動にも緊張感が走ります。
そんな不安を抱えたままラストまで一気に駆け抜けていくあたり、上手です。

ある計画の遂行に近づく度、髪を切る主人公。
4丁の銃ではなく、自らの手で自分を殺した彼は生まれ変わった、、、いや、あのラストカットはそうじゃないことを示唆していると信じます。
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