ぎー

タクシードライバーのぎーのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
3.5
アメリカの社会派クライム映画。アルトサックスの音楽がとにかく終始めちゃくちゃ格好良かった。昔の映画だけど、古さを感じないのに映像に味があるよくできた作品。社会で不安定だったり鬱屈を抱えた層は誰しも主人公のトラヴィスのようになり得るということ。その世界観をひたすらロバート・デニーロが一人で演じ切っていた。娼婦役がジョディ・フォスターだったと知って驚いたし、実年齢も12歳だったと知って衝撃を受けた。既に名演技をやってしまっている。主人公のトラヴィスの思考がとにかく気持ち悪過ぎる。気持ち悪過ぎると思わせるロバート・デニーロの演技がやっぱり流石過ぎた。ベッツィーもナンパに簡単について行って、その考え方が共感できなかった。決して悪い映画ではないけれど、映画史に残る名作のように言われている理由はよく分からなかった。

以下、備忘ストーリー。
主人公のトラヴィスはタクシードライバーとして働き始め、代わり映えのしない毎日を送っているが、選挙事務所で働くベッツィーに一目惚れし食事ももするが、ポルノ映画デートに連れて行ったことをきっかけに疎遠になる〈起〉。彼女に嫌われたこと、不倫する妻を殺そうとする男に出会ったこと、などをきっかけに社会への不満を行動に移すことを決意し、銃を購入し鍛錬に励むようになる〈転〉。かつて一瞬車に乗せたことのある娼婦アイリスと再会、彼女に仕事を辞めるように説得するが、アイリスは聞き入れなかった〈承〉。とうとう大統領候補バランタイン暗殺を実行に移すが未遂に終わる。その代わりにアイリスの雇い主スポーツを初めとした関係者を射殺。映画は久しぶりにベッツィーを車に乗せたところで幕を閉じる〈結〉。
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