こやち

タクシードライバーのこやちのネタバレレビュー・内容・結末

タクシードライバー(1976年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ベトナム帰りで不眠症。ニューヨークでタクシードライバーの深夜勤務をするトラヴィス。自分の報われなさと孤独、鬱屈した思いが次第に社会への苛立ちに変わっていく。
当時のアメリカ社会にはベトナム戦争の影はあるだろうけど、そもそもトラヴィス自身がちょっと変だよね。ベッツィーもドン引き。周囲とのズレがますますトラヴィスの歯車を狂わせていくのか。


『ジョーカー』のどこまでがアーサーの妄想だったのかという議論があるが、確かにラストシーンは解釈が難しかった。
『タクシードライバー』もそういえば…
エピローグでは幼気な家出少女を救ったヒーロー扱いで称賛され両親から感謝の手紙が届き、ベッツィーが手のひらを返してくる。トラヴィスは狂気の果てにあんな凶行に及んだというのになんという皮肉か。
でもてっきりあの撃ち合いで果てたと思ったのですごい違和感があった。コレは社会から存在を認められたかったトラヴィスの最期の妄想、いや夢だったのではとも思えた。
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