KMR

タクシードライバーのKMRのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
3.5
孤独は人をおかしくさせるのだと分かる映画。

トラヴィスは典型的なダメおぢである。👨🏻
恋愛では距離の詰め方を間違えるし、友人・お金・学歴といったものも持ち合わせていない孤独な男。ただ、方向性はズレているものの、彼の行動力の強さを少し見習いたい。

ガラの悪い客に絡まれるのもストレスが絶えないだろうし、貧しい生活は変わらない。このままずっとタクシードライバーとして一生を終えるのかと考えると絶望的に違いない。

トラヴィスは大統領候補を殺すつもりが殺せず、全てのフラストレーションを買春男にぶつける。二転三転して彼が英雄扱いになったのは意外だった。
事件の後もタクシードライバーとして変わらぬ生活をしているが、一人の女の子を救ったということで、ドス黒い心の孤独やルサンチマンは少し消えたのではないかと思う。

ロバート・デ・ニーロ、怪しいオッサンの演技が上手すぎるんじゃないカナ(^^;

テーマ曲のジャズ、夜を駆け抜けるタクシーのヘッドライト、妖しいネオンの街並み…
雰囲気が最高だった。
KMR

KMR