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サイレント・ランニングのcatmanのレビュー・感想・評価

サイレント・ランニング(1972年製作の映画)
5.0
ダグラス・トランブル。思春期に『月刊スターログ』を愛読していた私にとって特別な響きを持つ名前。言わずもがな『2001年宇宙の旅』『ブレードランナー』等のSFXを手掛けたSF映画史における最重要人物のひとり。彼が演出も手掛けた本作は、独創的な世界観とデザイン&ビジュアルがいつまでも心に残るカルトクラシック。
主演のブルース・ダーンは、同じく独りで宇宙に取り残される『オデッセイ』のM.デイモンとは対照的な、全く感情移入出来ないヤな奴を好演。『ブラックサンデー』のキャラクターを思わせる狂信的なサイコ野郎っぷりが最高。
『ダークスター』同様に、血の通ったローテク映像だからこそ製作者のイマジネーションや創作スピリットに直接触れられる様な魅力がある。ラストでドローンのデューイが手にしているブリキのジョウロがノスタルジックで愛らしく切なくて泣ける。
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