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サイレント・ランニングのWestRiverのレビュー・感想・評価

サイレント・ランニング(1972年製作の映画)
3.4
名作SF映画ランキング100選を鑑賞中。しばらくSF映画の感想が続きます。
第33位「サイレントランニング」
(http://makemyself.blog64.fc2.com/blog-entry-778.html)

地球全体が人工的に管理され、病気になる者が著しく減少したが、その代償として自然が失われた世界。食べ物も人工的な物。
そんな世界で、主人公は温室ドームで植物を育てる任務に就いていた。だが、ある日ドームごと爆破せよとの命令が下される。
激昂した主人公は、植物を守る為に仲間さえも殺してしまう......

環境問題提起型SF映画と言えます。自然と人間どちらを天秤にかけるか。高度に発展した社会は確かに便利ではありますが、味気なさを感じてしまいますよね。

主人公は自然を愛する素晴らしい人間に見えるのですが、時に感情的になりすぎて周りが見えなくなってしまうところがありますね。(結局仲間を殺してしまう)
それだけこの世界に激しい憤りを感じているのでしょう。

現実世界で言えばグレタ・トゥーンベリさんでしょうか。彼女からも怒りの表情を感じます。
あるいは最近プレイしたFF7の物語もそうでしたね。星の命を削って電気を供給する巨大企業に対して、立ち向かう話です。

でも、本作の主人公は、宇宙船で仲間殺してロボットたちとお喋りしながらひたすら植物を愛でる、ちょっと危ないタイプの人間でしたね。

人間怒らせたらどうなるかわかりません。
何事もバランスが大事だと言う事を感じさせる作品でした。妥協点を探っていく必要があります。

その他気になる点としては、宇宙船やロボットのデザインが特撮感溢れていて、何だか懐かしい気持ちになりました。
SWのR2-D2のようなデザインでしたね。
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