こぅ

探偵物語のこぅのレビュー・感想・評価

探偵物語(1951年製作の映画)
4.3
【ローマの休日】【ベン・ハー】の巨匠ウィリアム・ワイラーによる【ヒューマン・サスペンス】。

アカデミー賞、
監督、主演女優、助演女優、脚本賞ノミネート。

先ず、探偵では無く、【デカ物語】。

舞台は、NY21分署。ジム(カーク・ダグラス)は、犯罪者を容赦しない、自分の信条を絶対に曲げない刑事。万引き犯、窃盗犯など次々に犯罪者が連行されてくる。ジムの妻には、ある人には言えない秘密があった…。

これが中々に硬派で熱い(厚い)ドラマ。
重いムードに少し間の抜けたキャラ(コミック
リリーフ)も気が利いている。(この人の去り方
にもクスッ。)

開始から事件入り乱れてバタバタして少し入り込み
辛かったが、間も無く主役が誰かハッキリする
あたりから解消、快走。グイグイと引き込まれる。

95%が署内で、舞台劇調。

1人浮いてるくらい【熱血漢】なデカをカーク・
ダグラス(息子マイケルにそっくり。)が熱演。
その伴侶役、【サウンド・オブ・ミュージック】の
エリノア・パーカーが美し過ぎる。

白眉は後半、ある事件から派生するある事実が
メインになる。この【怒涛の展開】、演技共に
満点。この終盤だけでも 観る価値有り と言い切る。

兎に角、ジムは堅物熱血漢過ぎるというのが、
ヒシヒシと観る者に伝わってくる脚本だ。
それ故に少し突然過ぎる、自業自得的な◯しい結末
は、説得力がある。(アイツが伏線だったか。)


余韻与えずラスト、、この結末あっての、、
少しの優しさ、僅かな救いも良い。

これは埋もれた傑作に認定。
こぅ

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