まぐ

ぼくらの七日間戦争のまぐのネタバレレビュー・内容・結末

ぼくらの七日間戦争(1988年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

ツッコミどころが山ほどありましたが、まずは良いと思ったところから。

第一にテーマのキャッチーさ。中学生ぐらいの頃の秘密基地、戦争(ごっこ)、大人への全力の反発への憧れって、誰しも持ってたはずだと思うのですが、それがちゃんと形になっている事がこの映画の一番の人気の秘訣だと思います。大人たちはなんの策もなく力技で攻めてくるのに対し、防衛する子供達は緻密な計算や準備の元、あるものを最大限に活かして戦うという対比も見ていて燃えるところがあります。それぞれのキャラが得意分野でみんなの役に立っていくというのもいい。

ただ、それを補って余りあるツッコミどころが目に付いたので書きたいと思います。

まず致命的なのは、この事件を世間に広めたのも、機動隊まで出動させたのも、生徒や生徒の親たちを工場前に集結させたのも、子供達のおかげではなく全て戦車のおかげでしかないという事。単純な話、子供達が小さな反抗をごちゃごちゃやらなくても戦車を一回出しておけば世間に広まったという事になってしまうわけですから、戦車を出すタイミングはもう少し後の方が良かった、と個人的には思いました。

あとはちょろっと出てきた宮沢りえ周辺の恋のエピソードが完全に丸投げになっていること。ただ喧嘩の火種にしたかっただけ感が否めなかったです。

それと細かいツッコミどころをいくつか…

8人の生徒の親たち、なんで子供が行方不明になったのを学校の先生にまくし立てるんだよ!警察に言え!
戦車を初めて動かして大人たちが逃げていくシーン、横に避けろよ!なんで全員一直線に逃げるんだよ、イノシシか!
檻に閉じ込められてナメクジぶっかけられただけで阿鼻叫喚の先生、メンタル弱すぎだろ!
花火のことは詳しくないけど、子供達の技術と決して多くないであろう火薬の量であんな花火上げられるのか?花火師志望の子とかいました?etc…

テーマが良すぎるだけに、すごく勿体無かったです。
現代でも全然売れるテーマだと思うので、誰かがリメイクしてくれないかな、と淡い期待を抱いてしまいました。
まぐ

まぐ