健一

ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディの健一のレビュー・感想・評価

3.6
1942年 🇺🇸映画 モノクロ作品。

第15回アカデミー賞
主演男優賞(ジェームズ・ギャグニー)
作曲賞 音響賞 受賞。

1942年。第二次大戦真っ只中に製作 公開された作品。
当然 こんな時期に日本で公開できる訳がなく日本未公開作品。
なのでこの時代に流行った
「悪者(わるもの)土呂土呂 色男」みたいな変な邦題も付いてません(笑)。

「ヤンキー ドゥードゥル ダンディ」とは 昔🇺🇸でよく歌われていた民謡の事で日本では「アルプス一万尺」のタイトルで知っている方も多いのでは。
日本の不良少年少女達を「ヤンキー」ってよく言ったが もしかしてここから来ているのかな?

『ブロードウェイの父』と呼ばれ愛国的な歌や軍歌も作曲した 伝説のダンサー ジョージ・M・コーハンの波瀾万丈な人生を映画化した伝記映画。
俳優一家の長男として生まれ 子役デビューし わずか13歳にして大スターとなったジョージ。
しかしプライドの高さと鼻持ちならない性格が災いとなり次第に孤立していく。
それでも持ち前の歌とダンスでブロードウェイの頂点に上り詰めていく。

どんな時代に生まれても凄い人は凄いのだな。
世界恐慌、第二次大戦、戦後の好景気と過酷な時代をエンターテイナーのみで生き延びて頂点に君臨した男。この作品を観るまで この人の存在を全然知りませんでした。
そのジョージを青年から晩年までを演じアカデミー賞を受賞したジェームズ・ギャグニーが文句なしに素晴らしい!
有名な俳優さんだが彼の主演作を観たのは今回が初めて。信じられないくらいの華麗なステップ!
ジェームズ・ギャグニーの歌とダンスを観るだけで本作を観た甲斐がある。もうずっと彼の足(ステップ)ばかり観ていた。ホント凄い!

本作をミュージカル映画と紹介している所もありますが、これミュージカル映画?
確かに歌って踊ってはいるが それを職業としている人達の作品なので 舞台上で歌って踊っているだけで、普通に会話していて突然歌って踊りだす訳ではないから ミュージカル映画ではないと思うのだが。

とにかく戦時中の混乱の中こんなに100%エンタメ映画を作っている余裕があるのだからアメリカという国はホントにすごい国だ!
健一

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