ほーりー

ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディのほーりーのレビュー・感想・評価

3.8
ブロードウェイの父ことジョージ・M・コーハンの半生を描いたミュージカル。

といっても史実とはかなり異なっているらしく、これは主演のジェームズ・キャグニーの藝を楽しむ作品だと思っている。

今までのギャング映画のキャグニーと違って、本作品のコーハン役は己のパーソナリティをかなり抑えて演じている。

その分、印象的なのがアステアやケリーとも違う独特なダンスで、確かビリー・クリスタルだったと思うが、まるで独楽が回っているようだと評していた。

また瞬間的にくり出すアドリブ藝も見事で、階段でのタップも台本には無かったらしく、いきなり本番でやって、カーティス監督らみな面食らったという。

真珠湾攻撃前後に製作された作品だけあって終始、愛国心を鼓舞する内容になっている。

ラストの「オーバー・ゼア」での大行進など印象深いシーンも多いが、「偉大なるアメリカ」が強調しすぎて、正直いうと、個々のでは好きなシーンも多いが作品全体としてはあまり好きになれない(時代性を考えると致し方ないが)。
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