フランコ

淑女は何を忘れたかのフランコのレビュー・感想・評価

淑女は何を忘れたか(1937年製作の映画)
4.0
結末はDV推奨映画のような気がしないでもないが、栗島すみ子(超キンキン声)の尻に敷かれる斎藤達雄のいかにも威厳のない感じが微笑ましい。最後のさり気なくムラムラしてる二人のシーケンスとかオトナ。港区出身の桑野通子演じる大阪のモダンガールが瑞々しい。関西弁という小道具によって東京(栗島すみ子)の価値観に紛れ込んだ「異物」として対立を助長している。あと戦後の作品より画面に角度があって奥行きがある。

家庭教師として教えている小学生の算術の問題に苦戦し、遊びに誘ってきた突貫小僧がアッサリと解いてしまい、ヘラヘラする佐野周二への軽蔑の眼差しの冷たさ!

2017/8/11 神保町シアター
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