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39 刑法第三十九条のpiのネタバレレビュー・内容・結末

39 刑法第三十九条(1999年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「気付いたら心理学なんて専攻していました。私は今もそのときの父の気持ちを理解したいと思っています。それは自分を受け入れることになるからです。」

「私には分からないんです。数字や絵だけでは被告人の心が何も見えてこない。精神鑑定で何が行われ、何が被告人の心を動かしたか、データでは分からない生の声を聞いてみたいんです。」

「しかし被告人が何を見、何を感じ、何を思いどう生きてきたのか誰をどれだけ深く愛したか、そして詐病まで演じて本件犯行に及んだかまでは鑑定できませんでした。裁判長、精神鑑定は綿密なデータと知識に支えられていますが所詮精神鑑定人の主観にすぎないのです。」

心理を専攻してるからかもしれないけど、心にくるセリフがたくさん。思わず書き出してしまった。

馴染みのある心理検査とか専門書が映り込んでるシーンも多数あっておっ!となる。ユング心理学辞典があるのを見逃さなかった笑笑笑
(ちなみに心理検査については公開しない方がいいと思ってるけど、それはまた別の話)

しかし羊たちの沈黙もそうだけど、主人公の女性が心的外傷を負っている設定はなぜなのか。。。確かに香深みたいな理由で心理を目指す人は多いけどね

精神科における診断基準はすべて症状レベルだから、詐病に対しては無力ではあるけれど、疾病利得とか詐病したくなるような状態にあることも精神科・臨床心理学の範囲なんだよなあ。
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