丸谷才一の小説を読んで、すぐさま鑑賞。原作よりも、老いとエロスに焦点を置いている印象を持った。浦野や豊崎をはじめ、男性陣が想像よりも「老い」ていて、それが強調されると正直こんなに気持ちが悪いものかと思ってしまった。尿の話、汚い。
吉永小百合は綺麗なんだけど、本人の真面目さが滲み出ていて、軽やかさがなく、男性陣に囲まれて自説を述べるシーンはただただ「月並み」で冗長な意見をする女にしかみえない。
テンポの良さが全体を誤魔化している気もするが、小説を忠実に辿るわけでもなく、離れ過ぎもせず、アダプテーションしているところは面白かった。
こういっちゃなんだけど、テーマの使い方に森田芳光と伊丹十三を感じたな。時代かもしれないけど。