hummingbird

わかれ雲のhummingbirdのレビュー・感想・評価

わかれ雲(1951年製作の映画)
5.0
独立プロの低予算作品のせいで、オールロケにしたらしい。作品中の風景や建物の美しさにとにかく感動する。宿屋の部屋から見える汽車(スクリーンプロセスだろうか?)、雲、山にかかる霞。この作品はオールタイム・ベストだなあ。

完全な悪人はいなくて、皆それぞれに事情があるという点は、この監督らしいと思う。親切な女中さん・川崎弘子は同じ監督の「新道」のその後のような役柄。

21/11/23「没後40年 映画監督・五所平之助」
------------------
カットが細かいのに一つ一つの場面が美しい冒頭から、最後まで美しさが持続するので、ひたすら感動した。豪華なものはなくても、素朴で美しい美術、田舎の風景、娘さんの泊まる宿屋もものすごく絵になり、とにかくすごい。この監督は天才だと思う。

ストーリーもひねくれ者としてはジーンとするのをこらえ切れなくて、心境に合わせて主人公の娘さんの表情が変わっていくのがまぶしかった。

「戦後独立映画プロの歩み―力強く PART II」
hummingbird

hummingbird