あしからず

爛(ただれ)のあしからずのレビュー・感想・評価

爛(ただれ)(1962年製作の映画)
3.8
始まりからすでに爛れてる。
ホントどうしようもない男と女。盗って盗られて可愛さ余って憎さ百倍。
田宮二郎はサイコパスっぽい役が多いな。

嫉妬に狂った前妻・藤原礼子と田宮二郎の深夜の追いかけっこが恐ろしい。階段を下る藤原礼子と若尾文子の反復。男のせいで下り坂。
自らも嫉妬に病んだ若尾文子の顔がふと藤原礼子そっくりに見えてゾッとした。まるで前妻がとり憑いたようで、あれは監督ねらってたのかな。普通にしてる時はそんな似てないのに。

女は男がいないと生きていけない的なセリフがやたら出る増村保造の皮肉(だと思ってる)が効いた泥沼愛憎劇。浅井の下の名前が結局最後まで分からなかった。メンヘラ製造機浅井。
あしからず

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