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チャイナタウンのleylaのレビュー・感想・評価

チャイナタウン(1974年製作の映画)
4.1

このハードボイルドなストーリーが、原作なしのオリジナル脚本だってことに驚きです。よく出来たシナリオ!30年代のLAのいくつかの事件をもとにしているとのことです。

何度か出てくるチャイナタウンの会話。主人公のまたしても…というラストの虚無感が、このタイトルに滲み出ている。観終わってタイトルの奥深さを感じる作品のベスト10には入りそう。

ラストの秀逸なこと。ポランスキーは反対を押し切ってこのラストにしたそうだけど、正解だと思う。フェイ・ダナウェイであのラストなとこがまた感慨深い。

ユダヤ人とかロリコンとか、ポランスキー自身の生い立ちや性癖がちょいちょい出てくるところも気になる。

ファッションの見応え!衣装というと普通は女性に目がいくけど、今作はニコルソンが着こなすスーツのスタイリッシュさが際立ってます。お洒落なスーツスタイルでずぶ濡れになったり、鼻に絆創膏を貼ったりというギャップがまたいい!クラシックな車も豪華です。

一番印象に残ったのは、ジョン・ヒューストンの悪役ぶり。当時、この大御所の娘とニコルソンがつきあっていたってのも心くすぐられます。

哀愁のある音楽も品があって良き。
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