ロマン・ポランスキー監督の描くフィルムノワールの傑作。
とにかく脚本の出来が素晴らしい。
秀逸で予測不能な展開に最後まで目が離せなかったです。推理小説一冊読了したような満足感。アカデミー賞脚本賞受賞も納得です。
プレイボーイ風な腕利きの探偵を演じるのはジャック・ニコルソン。顔立ちは現在のレオナルド・ディカプリオにそっくり。彼の巧みな探偵術には逐一驚かされました。
ヒロインを演じたフェイ・ダナウェイは「ファム・ファタール」的な男を惑わす魔性の美女役がとてもハマっていました。
この二人がある出来事をきっかけに繋がり
真相を究明していくのですが、物事が蜘蛛の糸のように複雑に絡み合っていくので、
行く末が幸なのか不幸なのか全く予測が出来なかったです。
ラストに出てくる「Its a chinatown(チャイナタウンだからね)」という台詞にこの映画の全てが凝縮されています。不条理で残酷な出来事が起きても、明日になったら呆気なく忘れ去られてしまう。それがチャイナタウンという街。
ジャックの最後の表情がとても印象的です。