初めて見るタイプの映画だった。
淡々と語られる言葉や
瑛太が演じる良一の日記、
「あっちの世界」に行ってしまった兄、「こっちの世界」にいる妹との会話、
そして宮沢賢治の詩。
どれをとっても、メッセージ性がとても強い。
物語というより、メッセージの投げ掛け。
簡単じゃないテーマだけど言葉になってるからある意味わかりやすいのかも。
窪塚洋介が演じるユキについての監督の解説がおもしろい。
「人の人生って、終わる(死ぬ)と情報化されると思うんですよね。ああいうヤツだった、こういうヤツだったと、終わった瞬間に情報化され、閉じてしまう。ユキはそれを分かっている人でもあるんです」
情報化されることをわかって、自分で人生を終わらせた兄と、
反社会的な気持ちを抱きながらも、世界への愛を捨てられない弟。
未来は明るいのか絶望なのか、、ラストシーンがいつも歩いているスクランブルだったのが、なんとも印象的だった。