このレビューはネタバレを含みます
通常版を観た後に完全版を鑑賞。
通常版に脚本を加えて作り上げたものでは無く、完全版を作った後に倫理観などに触れるシーンをカットしたものが通常版だという…。
なるほど確かに通常版では放ったらかしの場面や、急な場面展開が起こるはずだ…。個人的には完全版の方が良い。2人の心情の変化や、殺し屋としての仕事のシーン、レオンの過去などがしっかりと描かれている。
マチルダの深い愛情、そしてそれに対して献身で答えるレオン。レオンは過去に恋人を殺され、復讐の為にその人物(恋人の父親)を殺した。その時から殺し屋としての生涯が始まってしまい、愛情すらも芽生えなくなってしまっていた。自分と同じ境遇にさせない為にマチルダに殺しをさせなかったのだ。この点が完全版を観ることで繋がった。復讐の連鎖の恐ろしさを身を持って体験しているためにここで断ち切る必要があった。
完全版はマチルダとのロマンスに焦点が合っているというレビューをよく観るが、私的には゛復讐としての殺し゛に対する葛藤を描いているように捉えたのでそちらに自然と焦点が向いていた。
マチルダの復讐心をレオンが背負う事で、本当の意味でマチルダを助け、愛情を表現した最後だったのかなと感じた。
キスもせず、同じベッドでもただ寝るだけ。゛普通の純愛゛ではマチルダに答える事は出来ないので゛狂暴な純愛゛でレオンなりに答えた結果だろう。
個人的に日本でのこのキャッチコピーはかなり秀逸だと思った。
個人的評価：名作
