まめまめちゃん

レオン 完全版のまめまめちゃんのレビュー・感想・評価

レオン 完全版(1994年製作の映画)
4.0
午前十時の映画祭にて。
公開当時の感動を再び…!な気持ちでミニシアターに行った。お客さんは私世代から上ばかりのようだったかな。

ストーリーばかりが話題になる傾向があったけど(ジャンルになってるくらいだし)、本作の魅力は撮影と演出だと思った。
レオン(ジャンレノ)は殺し屋だとか、マチルダ(ナタリーポートマン)は家に居場所がないとか、悪徳麻薬捜査官スタンスフィールド(ゲイリーオールドマン)はお薬キメキメのヤバイヤツだとか、
説明特になく事が運ばれるけれど確実に伝わる作り。
レオンは淡々と仕事を遂げるし、レオンとマチルダは心を通わせ、ゲイリーは狙いが自分であることに気づき「エーブリワーン!」と大騒ぎする。
クライマックスのまさにそのものズバリを見せない演出は本当に良かった。きっと沢山の映画に真似されてると思う。

レオンとマチルダ2人の場面が(初回版より)増えたところで、結局は幼いマチルダが生きていくために彼を選んだように見えた。命を助けてくれた男に、大人ぶる描写も計算のように思えてしまった。牛乳買ってくるくらい、住む部屋がないよりマシ。ついでに弟の仇を撃てればなおよしってか。カメラのマチルダへの寄りが多すぎて。可愛くて綺麗で目が離せないのはわかるけどね…。

だいたいマチルダがいなけりゃレオンは安泰だったのに、なんだかそこはぼかされてる気がする。圧倒的に可愛い女の子に大の男が身を捧げる悲しい恋みたいな物語って、男の願望なのだろうか。公開当時映画館に通っては泣いたあの気持ちが蘇らない。なぜだろう。ロリコン映画だから?