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レオン 完全版のKKMXのレビュー・感想・評価

レオン 完全版(1994年製作の映画)
3.3
若い頃大好きな映画だった本作。ジム・ジャームッシュ初期作品群を観るまでは不動のベスト1でした。レオンが超カッコ良くて、あんな感じのロングコートを90年代後半は着ていました。

さて、ごぜ10でリバイバル上映されたため、懐かしさのあまり鑑賞しました。多分18年ぶりくらいです。

すると、なんと…!あのレオンをつまらなく、退屈に感じてしまったんですよ!ヤングKKMXのベスト作だったのに…正直驚きました。ショックだったというか。


改めて観るとやはり完璧に近いポップ映画だと思います。孤独なレオンがマチルダと出会い、少しずつ人間的な温もりを感じていき、人間的に生きたいと願うプロットは普遍的ですし、画も音楽もカッコいい。そして何よりキャストのケミストリーがヤバすぎます。ジャン・レノにナタリー、そしてオールドマン師匠の3すくみが完璧すぎました。客観的な視点では本当に凄い映画です。

しかし、主観的にはさっぱり。その理由は自分の映画の好みが大幅に変わったからでしょう。
いつの間にか、深層心理や社会問題に強い関心を持つようになったため、ポップ映画は少しぬるく感じてしまうのかも。ジョーカーもまおもだったし。しかし、バーフバリとかアラジンレベルまで振り切れれば逆に楽しめる。
現在では、ホドロフスキー師匠や空族、タルコフスキーやダルデンヌ兄弟を観て、かつてレオンを観たときのような、いやそれ以上の興奮を覚えるので、情熱や感性はまだまだ健在です。しかし、本作を観ても「オールドマン師匠の演技ヤベーな、歩き方がなぜか志村けんっぽいのが凄い」くらいしか思わなくなってしまった!

ヒロインが女児というのも大人っぽい魅力を重視する俺としては無理でした。ナタリーといえどもマチルダはガチ小学生にしか見えぬ。アレでラブロマンス的な雰囲気が出ちゃうのは、やはりベッソン監督はロリ趣味なんすかねぇ?


まぁ、昔散々鑑賞したため、実は18年前に本作を卒業していたのかも。つまり飽きていた。しかし、あれだけハマったガーエーに懐かしさを感じない自分は冷たい人間の仲間入りだと思います。そういう自分の情緒のなさにしょんぼりする始末。
何故かかつてのマイベスト作レオンを鑑賞したところ、謎体験をしたという一席でございました💦
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