Hiro

レオン 完全版のHiroのレビュー・感想・評価

レオン 完全版(1994年製作の映画)
4.0
”もう大人よ。
あとは年を取っていくだけ。”

”俺は逆だ。年は取ったが、
大人になる時間が必要だ。”

“孤独な暗殺者”の主人公。
“家族を殺された”少女。
殺し屋でありながらどこか純粋で
冷酷になりきれない男と12歳に
して大人にならざるをえなかった
少女が共同生活を送るなかで二人の間
には“美しくも歪な愛情”が芽生えていく
という”ロリ&ショタ”な純愛作品です。

きっと令和の感覚で見ると親を
殺された“10代の少女を中年男が
保護する“という設定からして
不適切だと“大炎上”しそうでもある。

正直、10代のナタリー・ポートマンが
魅せる“性的な早熟さ”は自分にも
大いなる衝撃を与えたのは間違いない。

軽度の知的障害を持っているであろう
男の葛藤と残虐性に、少女の直情的な
性的アピールは混ぜるな危険でしかない。
だからこそこの二人の“ままごと”のような
純愛がこんなにも引き立つのだろうか。

しかし名作は“時代に左右されても”名作。
誰がなんと言おうがこの作品はこの先も
“世に残る”ものだと感じてやまない。

ジャン・レノの鉤鼻、黒のコート、
浅めのニットキャップ、丸サングラス
牛乳、観葉植物などが加わればもう
君も明日からしっかり“LEON”になれる。

なによりこの作品で自分も観葉植物が
とても好きになったのだ。
”俺に似て無口だから良い。”
うわべだけの綺麗ごとを言わない
彼の人間性がこのセリフに現れている。

自分もそうだ。彼と同じく
観葉植物としてではなく、
”大地に根を張って”暮らしたい。
決して”君”を独りにはしない。
やっと”君”に気持ちを伝えたのだから。
”その場所”でしっかり根を張りたい。

p.s.
この世界のどこかで大地に根を
張って“孤独に生きている”すべての
”ロリ&ショタ”にこの映画を捧げます

ちゃんと君たちの居場所はここにある。
スティングの“Shape Of MyHeart”を
恥ずかしがらず大きな音で流しておくれよ。
Hiro

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