イペー

ルームメイトのイペーのレビュー・感想・評価

ルームメイト(1992年製作の映画)
3.5
同化してるぜ!

ルームメイトの狂気と妄執に追い詰められる女性。ブリジット・フォンダ主演のサイコスリラー。

ブリジットが演じるのは都会的で洗練されたキャリアウーマン、アリー。他の多くの方が仰る様に、彼女の美しさがこの作品に説得力を与えています。ショートカットが良く似合う。

浮気した彼氏の代わりにルームメイトを募集。やって来たのがジェニファー・ジェイソン・リー演じるヘディ。登場時は野暮ったい。美人さんではあるのですが…。

ヘディが次第に本性を見せ始める。憧れから執着へ、嫉妬も交えつつ、アリーに対して、同一化の欲求を露わにしてゆきます。その変わりっぷりが見もの。

常軌を逸した行動を取り始めるヘディですが、動機については最後まで決定的なものがありません。匂わす程度に止めてます。

二人の本音を隠しての応酬がジリジリと続くんですが、アリーの我慢というか見栄が事態を悪化させています。
実際、アリーの人物造形はどちらかと言えば浅い。でもそれがミソ。

単に美しいだけで、凡庸な女性として描かれているため、アリーは悪者に追い詰められる悲劇のヒロインではありません。ヘディに散々な目に遭わされながらも、重大な決断を回避している、ダメな子。

単純にヘディの本性に気付けなかった、というより、気付かない振りをしていた、とすれば、アリーの態度にも少し納得が出来るかもしれません。
アリーとヘディ、思うほどには違いが無いのかも。あるいは正気と狂気にも…。

…深刻な顔をして、かなり強引な解釈を披露しましたが、本作は良い意味でB級の娯楽映画です。無駄にヌード多いし。
個人的には、セクハラ野郎を演じたスティーブン・トボロウスキーの事が気になって仕方ない今日この頃です。