救済P

ドラえもん のび太とブリキの迷宮の救済Pのネタバレレビュー・内容・結末

2.9

このレビューはネタバレを含みます

ドラ映画14作目。面白くない。

背景やブリキのロボによる全体的に無機質で不気味な空気感は良かった。拷問の果てに史上最大ともいえるピンチにドラえもんが陥る展開も絶望感満天で評価できる。人間が楽をしたいが故に作ったロボットに人間が支配されてしまう展開は、極めてロボットと良好な関係を築くことができた地球における22世紀へのアンチテーゼとしてはたらいており、メッセージ性があった。

しかし本編は面白くない。
科学技術が地球より進んだ宇宙人は何番煎じかわからない。
あまりにも防衛が手薄なブリキン島はサピオの過信とは裏腹に瞬く間に制圧され、ドラえもんやジャイアンたちを残しているにもかかわらずのび太たちを無理矢理地球へと送り返す。結果的にうまくいったから良いものを考え無しすぎる。ホテルのブリキたちが消えていることに関してもホラー的な演出というだけでとくに意味はない。

極めつけには全く理由なしに登場するサンタクロース、ほんとになに?原作準拠だから仕方ないといえば仕方ないが、意味不明&ご都合主義で瞬く間に冷めた。言わせたいだけの「糸まきまき」も滑っている。

空気感の描写はうまいが、本筋のシナリオはしょうもない映画。併映の『ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!!』のほうが圧倒的に面白い。
救済P

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