Narmy

リックのNarmyのレビュー・感想・評価

リック(1988年製作の映画)
3.5
始まりは少しビックリした。。

ある難病を患うアメリカ人の青年リックが主人公。
治療の為世界をまわり、今はユーゴの治療師に診てもらうため、この地に父母と家政婦とで暮らす。
ある日、この街で国際演劇祭が開催され、米国から劇団がやってくる。

この日を境にリックは今までの生き方をやめて、新しい人生を選ぼうとする。
普通に生き、恋をして、友達と遊ぶ。
そんな当たり前の生活を送れなかったとしたら。。
期限つきだったとしたら。。
この日リックは確かに解放されたはずなんだけど、物悲しい音楽にとらわれて眩しいほどの笑顔も何故か直視できない。

よぎるのは自分だったらこのような選択をするだろうかということ。
生まれてきた時からずっとなのか。
わたしではとうてい想像もつかないほどの人生なのかも。
せめてリックにとって最高の日が父親にとっても少しは良い日になっているのなら救われるんだけど。
父親の複雑な気持ちは本当によくわかる。
息子にとって何が幸せなのか、若さ故の決断だったのではないか。。
最後までリックの心に寄り添う父親の深すぎるほどの愛情に脱帽する。

一つの作品の中にいろんなジャンルの音楽が、それぞれ適切な場面で使われる。
その効果的な曲選びはセリフの物足りなさを補っている。
設定も仮面パーティや怪しい治療師など当時のユーゴはこんな感じなのかなと雰囲気を感じることはできるけど、おや??と思うところもちょこちょこある。
バイクレースのときの女の人、なんで脱いだんだろ笑笑

G戦場のアリアは聞いてるだけでせつなくなるな~。
分かってはいたけどやっぱり最後は衝撃…
Narmy

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