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祇園の姉妹のkazu1961のレビュー・感想・評価

祇園の姉妹(1936年製作の映画)
4.0
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-703 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋“てんご”“ぶぶ”。。。昔ながらの京言葉、花街言葉の情緒にやられてしまいます。その台詞を饒舌に操る弱冠19歳の山田五十鈴のその演技力の凄さ!!そしてこの演技を引き出している巨匠溝口健二の凄さを更に感じてしまいます。

🖋男に翻弄される両極端の芸妓の生き様、それを通じて、当時日本社会に色濃く残っていた封建的社会や人間の愚かさを炙り出した巨匠溝口健二監督の傑作です。

🖋芸妓姉妹、人情に厚い姉としたたかな妹、そんな対照的な姉妹を山田五十鈴と梅村蓉子が見事に演じ分けています。しかしながらこの2人が結局は同じように哀れな末路になるのが、生々しい人間模様を描く溝口健二監督ならではか。70分足らずにずっと人の息遣いを感じるそんな作品です。

🖋さらに溝口健二監督ならではの狭い裏路地のロングショットや、見事な映像演出にはグイグイ惹きつけられます。

🖋残念ながら一部のフィルムが消失してしまっている本作、1956年に同名で再映画化されました。

😢Story:(参考:allcinema)
人情に厚く男に尽くす姉の梅吉と、気が強く男から金品を得ようとする妹のおもちゃ。二人は京都で有名な芸妓の姉妹だった。ある日、梅吉の世話をしていた古沢が二人に家に転がり込んできた。姉が留守なのを良いことに、今や破産し無一文となっていた古沢を、おもちゃは追い出してしまう。二人はそれぞれ男を相手に商売を続けるが、現実は厳しく、やがて男に裏切られ惨めに捨てられてしまう。

🔸Database🔸
・邦題 :『祇園の姉妹(1936)』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 1936
・日本公開 : 1936/10/15
・上映時間 : 69分
・受賞 : ※※※
・監督 : 溝口健二
・脚本 : 依田義賢
・原作 : ※※※
・撮影 : 三木稔
・音楽 :
・出演 : 山田五十鈴、梅村蓉子、志賀廼家弁慶

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
日本映画界が誇る名匠・溝口健二が、京都・祇園の色街で働く姉妹を主人公に描いた人間ドラマ。義理人情に厚く男に従順な芸者・梅吉の元に、かつてのひいき客・古沢が破産して転がり込んでくる。しかし、打算的で気の強い妹・おもちゃは無一文の古沢のことが気に入らず、古沢を追い出してしまう。その後も何人もの男たちを手玉に取って金を搾り取ろうとするおもちゃだったが……。妹・おもちゃ役に山田五十鈴。
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