エリオット

男の争いのエリオットのレビュー・感想・評価

男の争い(1955年製作の映画)
4.6
赤狩りでハリウッドを追われたジュールズ・ダッシンがパリを舞台に不毛な男たちの争いを描く傑作ノワール。
劇中のキャバレーでダンサーの女が印象的に歌う”RIFIFI”はトラブルとかの意味らしく、邦題は原題「du RiFiFi chez les Hommes」のほぼ直訳か…

刑務所帰りの主人公が例によってまたぞろ昔の仲間と宝石店襲撃を計画する。
仲間とその準備をするシーンは楽しく、それを踏まえたこちらの予想を超えてくる約30分間全くセリフなしの襲撃シーンのサスペンスと驚きは数あるこの種の作品の中でも秀逸。

主人公を演じたジャン・セルヴェは有名な俳優ではないが、落ちぶれたもののいまだ矜持を持った渋い男が見事に嵌っている。

「街の野獣」のロンドンも素晴らしかったが、この作品の雨に濡れたパリの舗道や街並みもとても寂しく美しくて素晴らしかった。