ワン、ツー、スリー/ラブハント作戦の作品情報・感想・評価

「ワン、ツー、スリー/ラブハント作戦」に投稿された感想・評価

物語が荒唐無稽だからといって、映画は荒唐無稽にならない。アレクサンドルトローネルの画面の奥まで作りこまれた模型の飛行機やクルマの動きの細やかさ、照明の濃淡は楽しめるものの、キャグニーがオフィスに入ってから一発めでクロースアップになるのが鈍く重い。以後もシネマスコープの画面を人物が適宜埋めてセリフを喋っていくだけになる
引退していたジェームズ・キャグニーがビリー・ワイルダーの要請で復帰した作品。ストーリーはブランデンブルク門に東西に分断される壁ができる直前のベルリンが舞台。

キャグニー扮するコカ・コーラ社の西ベルリン支店長は、ソ連側にもコーラを売ろうとする出世意欲満々のやり手営業マン。本社の社長から令嬢の観光旅行の世話を頼まれるが、これがぶっ飛んだ娘でしかも少し目を離したスキに東側の青年と結婚してしまう。そこへ娘の様子を知るため、アタランタから社長夫妻が乗り込んできて、ドタバタ騒動が巻き起こる…といった資本主義と東西の対立を皮肉ったスラップスティックコメディ。

会話やストーリー展開がポンポン弾むように進み、スクリューボールコメディ のようです。ワイルダーの師匠エルンスト・ルビッチの『ニノチカ』を連想させるシーンもたくさんあり、ネタバレは避けますがラストのオチは最高です✨✨✨😂。映画ポスターデザインはソウル・バスが手掛けてます。
ryusan

ryusanの感想・評価

3.4
名匠ビリーワイルダーのブラックユーモアたっぷりのコメディー。
西ベルリンと東ベルリンを行ったり来たり、今ではもうありえない冷戦をおちょくった感じの作品。
ジェームスギャグニーのハイテンション、マシンガントークがほぼ2時間たっぷり楽しめる。この人もやっぱり神に愛でられた映画人の一人ですね。

コカ・コーラ社ベルリン支店長のマクナマラは米国本社の重役の娘スカーレットのお目付け安を仰せつかる。これは出世のチャンスと喜んだのも束の間、何とスカーレットは東側の共産党員の青年オットーと恋に落ちて結婚してしまう。そこに重役がいきなり娘を迎えに来ることになる。そんなことが重役に知れたら大変とタイムリミットのドタバタ辻褄合わせが始まる。果たしてマクナラマは無事に事態を収拾できるのか?

原題はただのワン、ツー、スリー、きっと映画会社が単純すぎると思ったんでしょうね。


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http://blog.livedoor.jp/filmactors/

「レンタルビデオ田島」より。
金と嘘と欲とギャグニーの早口で突き進む
しぇい

しぇいの感想・評価

3.6
「アパートの鍵貸します」のビリー・ワイルダー監督作。

【あらすじ】
東西ドイツ時代の物語。
主人公は、コカ・コーラの西ドイツ支社長。がめつくて、秘書が愛人の中年男性。

そんな彼のもとに、本社の社長から「旅行中の17歳の娘の面倒を見るように」との指令が。自宅で預かり世話をしていたものの、娘はこっそり東ドイツの男性と婚約していたことが発覚。
共産主義者との結婚は絶対に認められない!ということで、そこから起きるドタバタコメディ。

【感想】
ジェームズ・キャグニーのしゃべりが凄い!声を張りながら早口でまくし立てることで、彼の辣腕ぶりや強引さが表現されていると思います。

映画は資本主義側から描かれているので、主人公が東ドイツの青年に対して行うことが、めちゃくちゃ荒っぽいです。
東ドイツにいられないようにする方法などは、笑っていいのかと躊躇しました😳

新聞記者にスクープされそうになったものの、記者が旧ナチスの将校だとわかり、逆にそれをネタに黙らせるという部分も、この時代だからこそ描けたのかもしれません。

今見ると際どい部分も多いですが、単純にコメディとしては、一人ひとりのキャラクターにクセがあり、ストーリーにスピード感があって面白かったです!
エーコ

エーコの感想・評価

4.0
コカコーラ西ベルリン支社長は驚愕する。社長から預かったアバズレ娘が東ドイツのコミュニストと結婚していたことが判明したからである。しかもコカコーラ社長夫妻がそこにやってくるとの連絡が入り、すべてを嘘で塗り固めるため奔走するはめになる。

超ハイテンポなマシンガントークコメディで、金髪美女は共産党員を誘惑するためテーブルの上で火串?を振り回してはストリップを試み、西ベルリン支社長が東ドイツに侵入する際には「ワルキューレの騎行」が流れるし、元SSの助手が打ち鳴らす踵の音は電話越しでも思わず仰け反るほどうるさい。
Ricola

Ricolaの感想・評価

4.1
超ハイテンポでドタバタ(特に後半)なブラックコメディ。

舞台は西ドイツ、ベルリンのコカコーラ社。そこで支社長をつとめるマクナマラ氏(ジェームズ・キャグニー)は、アメリカから来た重役の娘の面倒を見るように頼まれる。その娘は純粋無垢すぎてかなり厄介だった。しかしマクナマラ氏は自身の出世がかかっているので奮闘するのであった…。


当時冷戦状態であったロシアとロシア側の東ドイツに対するブラックユーモアが結構際どい笑
面白おかしく描かれてはいるのだけど、ワイルダー監督がバカにしてる感じがある気がする。特にそう思ったのがコカコーラ社が交渉していたロシアの委員会の三人組が泊まっていたホテルの様子。当時の60年代のアメリカと比べたら、相当時代遅れな感じだった。

とにかく一言一言、行動にも笑える要素が詰め込まれている。そういう情報量の多さで少し観るのに疲れるかもしれない。

社長室にアンクルサムの鳩時計があるの嬉しかった!単にアメリカの象徴としてだったかもしれないけど、キャグニーが主演の映画「ヤンキードゥードルダンディ」を思い出した。

あと車でぎゅうぎゅう詰めのシーンからはマルクス兄弟の「オペラは踊る」の船室のシーンが思い起こされた。オマージュなのかもしれない。

一瞬も気が抜けないハラハラさせられるブラックコメディだった。
AS

ASの感想・評価

3.8
2018.2.27
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