アキラナウェイ

Uターンのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

Uターン(1997年製作の映画)
3.8
借りぐらしのアキラッティ。
フィルマのお友達に借りましたよっと。

監督はオリヴァー・ストーン。
社会派作品が多い印象だけど、彼が描き出すのはただひたすらにあまりにツイていない男の話。

マフィアからの借金を返済する為、ベガスへと急ぐボビー(ショーン・ペン)。しかし、運悪く愛車が故障した事で、砂漠の町スペリアで足止めを食ってしまう。彼はグレース(ジェニファー・ロペス)という美女に出会い、彼女を口説こうと試みるが—— 。

呪われているのかという程、
街から出られない男、ボビー。

もう、気の毒過ぎる。

1万3,000ドルの借金。
車の修理費200ドル。

立ち寄った店で不運にも巻き込まれた強盗事件で返す筈の借金を失う。

金、金、金。
何せ金が要る。

ショーン・ペン、ジェニファー・ロペスだけじゃない。この街の住民達は、クセ者だらけの豪華キャスト。

ジェニファー・ロペス演じるグレースの旦那は存在感強めのニック・ノルティ。

ボビーの愛車の修理を任された自動車修理工役のビリー・ボブ・ソーントン。太っているし、歯が汚い。

ボビーに何かと絡んでくるカップル。
リーゼントヘアー、通称ニトロ。近寄ると火傷しそうなホアキン・フェニックスとクレア・デインズ。どっちも頭悪そう。何かと絡んでくるけどさぁ…。
お前の彼女には指1本触れてねーよ!!
ホアキンの後頭部は要チェック。

いかがわしい盲目の男を演じていたのが、ジョン・ヴォイトと知って、震える。
リヴ・タイラーもチョイ役で、また震える。

バスのチケットがビリビリ破られた時の絶望感よ。

もう、本当に、
ボビーをこの街から出してあげて!!

Uターン禁止。
血塗られた道を走るしかない、男の運命(さだめ)。
大金を目の前にした男と女は
ただひたすら、騙し騙されの繰り返し。
荒野の果てで、観ているこちらも
乾いた笑いを浮かべてしまう。